樋口一郎コラム

「部下ヂカラ」でボスを変えよう【実践編】その1

こんにちは。ファザーリングジャパン九州の樋口です。

前回のコラムで、これからは部下から「イクボス」を育てていく時代だということで、「部下ヂカラ10か条」をご紹介させて頂きましたが、今回は「実践編」として、私のこれまでの職場体験をもとに、10か条を詳しく解説していきたいと思います。

「部下ヂカラ」でボスを変えよう【実践編】その1(樋口一郎)

〜部下ヂカラ10か条〜

■その1「連携」

「部下ヂカラ」でボスを変えよう【実践編】その1(樋口一郎)チームの個々人が連携すると業務も効率化する。まずは隣の席の同僚と一緒に考えてみよう。

本コラムを読んで下さる皆さんはどういった職場環境で仕事をされているのでしょうか。男女問わず事務系、営業系、いろいろな職場があると思いますが、チームや班といった職場のグループの中に少なからず同僚がいると思います。上司が育児に理解がない場合、こういった同僚に愚痴をこぼすばかりで、彼らと横で連携しようとまでは思っていないのではないでしょうか。

私の職場でも、同じ成果を目指すチームであるにも関わらず、同僚が何をやっているか分からなかったり同じことを2人が同時にやっていたりすることがあり、それが原因でどうも仕事が効率的に回っていないと感じた経験がありました。

そこで、「○○時までに仕事を終わらせるにはどうしたら良いか」と同僚と議論を重ね、徹底的に役割分担を行い、得意分野に応じて仕事をやってもらい、仕上がり具合を常に確認しながら作業を行った結果、予想以上に効率的かつ無駄なく仕事を終えることができました。他人の作業にしても、遠慮せずに口を出して早めに仕上がりイメージを共有することのメリットを感じました。

愚痴を言い合う前に「チーム」としての生産性の向上を目指し、ボスにアピールしてみませんか?

■その2「コミュニケーション」

ボスの性格や仕事スタイルについて固定観念を持つ前に積極的にコミュニケーションを図りお互いの立場を理解しよう。

昨年イベントで部下の立場の参加者に聞いた時に、「育児に理解のない上司に嫌気がさして口もききたくない」という方が意外と多いことに気付きました。

しかし、上司に硬直的な態度を示し、コミュニケーションを怠ったままでは、上司の方からも「話しかけづらい」「アドバイスしづらい」というイメージを持たれる可能性が高く、結果的に仕事でも思わぬミスにつながったりしかねません。

私も威圧的な上司や育児に理解が薄い上司の場合、昔はできるだけコミュニケーションを避けていましたが、今では、むしろ早め早めに相談し意見をもらう方向にシフトしてきました。その方が、結果的に相手に与える安心感が高く、結果的に思わぬ有益なアドバイスがもらえたりします。上司も意外と部下とのコミュニケーションをどう図ったらいいか悩んでいるものです。

前回のコラムでも触れましたが、部下とのコミュニケーションは概ね取れているが、家庭環境にまで親身になって配慮してくれる余裕はない「中間層」上司は、部下の働きかけ次第で変化する可能性はあります。上司に働きかけることで、自らのワークライフバランスを勝ち取ってみませんか。

 

次回は「見える化」「予定先取り」「改善提案」について触れたいと思います!

執筆:樋口 一郎