本間謙斗コラム

仕事と家族の時間を重ねながら。北海道179市町村を巡ってみたい

今年の夏、仕事と家族の休暇を兼ねて、北海道に約1か月滞在することになりました。せっかく長く滞在できるなら、有名な観光地を巡るだけではなく、できるだけ多くの町を訪れて、その土地の空気を家族で感じてみたい。そんな思いから、北海道179市町村を少しずつ巡る旅を始めています。

もちろん、1か月ですべてを回るのは現実的ではありません。今回だけで終わらせず、これから何年かかけて家族で続けていく、小さなプロジェクトのようなものです。そして、その一番大きな理由は子どもです。

子どもに「本物」をたくさん見せたい

小さな子どもにとって、目の前にあるもののほとんどが初めてです。初めて見る動物、初めて感じる風、知らない町の景色。大人はつい「これは動物園」「これは山」と頭で理解してしまいますが、子どもはもっと素直に、驚いたり、じっと見つめたり、怖がったりします。
その姿を見ていると、感受性は教えるものではなく、たくさんの体験の中で育っていくものなのかもしれないと感じます。だからこそ、できるだけ本物に触れさせたいと思っています。

今回訪れたのが、旭川市の旭山動物園。特に印象に残ったのは、ペンギンたちでした。水の中を飛ぶように泳ぎ、目の前を一気に通り過ぎていく姿は、陸を歩いているときとはまるで別の生き物のようです。

 

子どももベビーカーからじっと動物たちを眺めていました。どこまで覚えているかはわかりませんし、大きくなった頃には記憶に残っていないかもしれません。それでも、光や音、動物を見たときの驚きは、きっとどこかに積み重なっていく。その経験が、いつか世界に興味を持つきっかけになれば、それで十分だと思っています。

子どもと旅をすると、大人も世界を見直せる

面白いのは、子どものために来たはずなのに、大人の私たちもすっかり夢中になっていたことです。子どもがいると、大人だけなら通り過ぎていた場所でも立ち止まります。

「今、見てるね」「すごい反応したね」そんな会話をしながら動物を見る。子どもとの旅は、世界を見せてあげるだけではなく、大人自身がもう一度、世界をゆっくり見る時間でもあるのだと思います。

北海道179市町村を巡りたい

これから挑戦したいのが、北海道の市町村巡りです。海の町、山の町、酪農の町、漁業の町、小さな村。有名な観光地だけを目的地にすると、その途中にある町は通過点になってしまいます。

でも、本当はその町の日常こそ面白い。道の駅で売られている野菜、町の公園、小さな食堂、道路沿いの景色。そうした場所にも立ち寄りながら、179の市町村それぞれの個性を家族で感じてみたいと思っています。

今回の北海道滞在は、完全な休暇ではありません。仕事をしながら、その土地で暮らすように旅をしています。だから、急いで回る必要もありません。子どもが眠ければ休む。予定を変える。気になった町があれば寄り道する。そんな余白のある旅が、今の私たち家族にはちょうどいい。

北海道179市町村。全部を巡るには、きっと何年もかかります。でもいつか写真を見返したとき、「この町ではこんなことがあったね」「この頃はまだこんなに小さかったね」と話せる記憶がたくさん残っていたら、それはとても豊かなことだと思います。

旭山動物園は、その旅の一ページ。水の中を泳ぐペンギンも、大きなシロクマも、夢中で動物を見る小さな背中も、全部今年の北海道の記憶です。

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