前川です、どうもー!
前回、こんなコラムを書かせていただきました。

この中で、
②家族を本当に大事にする一番のコツは、イクメンになることではなくコミュニケーションを取ること
などと偉そうに書いておりましたが、今回はこのことについてです。
「コミュニケーションが大事とか知ってるよ!」というお声を頂きそうですが、
僕自身は、
「知ってるよ。周りの考えはどうせこんなもんだろう。コミュニケーションは取らなくても、分かるよそんくらい」
その程度に思ってしまっている、控えめに言って傲慢な人間でした。
妻に喜んでもらうための育休取得
妻のお腹に子どもが出来たことが分かったとき、僕が思ったのは、
- 妻はつわりとかできつそうだけど自分は何ともない…実感がないまま良いパパになれるのか?
- マタニティブルーとか聞いたことあるし、それで離婚とかめっちゃ嫌だな…
- お互いの両親のことを考えると、子どもは妻一人で面倒見るのか…絶対大変そう
- 育休取ったら、正当な理由で仕事を休める(笑)
なーんてことを思っていました。
色々と考えていたのですが、要は「育休という制度は存在していて「男性は取ってはダメ」なんて決まりはないし、妻も喜んでくれそうだ」と判断し、取得に向けて動き始めたのです。
ただし、妻への相談もなく。
職場で上司に相談した時は、そんなことをする男性職員は初めてだったらしく、「余計な仕事を増やすなよ」と相当に嫌がられましたが、最後は上役の理解もあり、何とか育休の取得が見えてきていました。
これで妻も喜んでくれる!
きっと妻からは、
「一人じゃ大変だと思ってたし、家族関係は始めが肝心だと思ってた。育休取ってくれてありがとう」と言ってくれるのではないか?
そんなことを期待しながら、妻に「育休が取れそうだ」ということを報告しました。
….しかし意外にも、妻はものすごく不服そうに、
「え、何で?」
という反応でした。
良かれと思っていたことだったのに…
僕は正直混乱しました。
あれ?良いことをしたよな、俺?妻は喜ぶんじゃないのか?何が不服なんだ?そもそも何で良かれと思ったのに、そんな顔をされなきゃいけないんだ?
そう思いながら「お前のためだと思って」という話をしたところ、返ってきた言葉は、
「私はそんなこと望んでない。一人でも頑張れる。それより、お金は大丈夫なの?あなたが働いて稼いでくれた方が、私はよっぽどうれしい。正直、生活できるか不安で、とても苦しい」
僕が良かれと思ってやったことが、結果として妻を苦しめることになっていたのです。
妻は、ちゃんと事前に相談してほしかったし、お金が心配だと分かってほしかったし、僕がどういう気持ちなのかということを知りたかったんです。
このときから、「そうか、コミュニケーションってちゃんと取らないと、望まない結果を生むことがあるんだ」と思うようになりました。
ちなみに上に書いていた、妻が身ごもったときに僕が感じたことは、最近になって妻に話したら「そんな風に考えてたなんて知らなかった」と言われました。
ホント、言わないと伝わらないし、聞かないと分からないものです。
話しにくいことこそきちんと向き合って
良くある話で、夫婦というものは、家という会社を共同で経営するようなものだ、と言います。
何かをするときに、その大小にかかわらず、いちいちコミュニケーションを取って、お互いの考えを理解しながら仕事を進めていかないと、何かあったときに「何だそりゃ!」となることがあるのは、会社で考えればわかりやすいかと思います。
気を付けていても、慣れてしまえばしまうほど、付き合い始めた頃の気遣いはどこへやら…となることがあると思います。(油断すると僕は本当にそうです)
当たり前なんですが、最愛の人間に対してこそ特に意識して、出来るだけ意思を確認し合って、家という会社の経営が傾かないようにしていきたいところですね。
(執筆:前川 直)