高橋建二コラム

とんびが鷹を生んだ子育て

「とんびが鷹を生む」、ということわざがありますよね。

平凡な親から優れた子が育つことを意味するのですが、子育てには環境や親との関わり方が大きく影響するのではないかと思いました。

というのは、私は超がつくほどの凡人で、学生時代の学力も平均以下だった思います。にも関わらず、娘はこの春に、第一志望の某国立大学に無事受かることができました。

おめでとうございます(拍手)ありがとうございます!(感謝)

そこでこれまでの子育てを振り返ると、いくつか意識してきたことがあります。その子育てで意識してきたことを、ちょっとこのコラムで振り返っていきたいと思います。

「勉強しなさい」と言わない子育て

わが家では「勉強しなさい」と言ったことは、ほとんどありません。

というのは、私自身も少し親を含め身近な人から「勉強しなさい」と言われるのがすごく嫌だったからです。そのため、娘にも言うと、それが良くない方にいくかなと思いました。
同時に、自分自身が嫌なことは、基本的に誰だろうとしないようにもしていたからです。

その代わり、興味を持ったことにはとことん付き合うようにしてきました。
昆虫、恐竜、星座…娘が小さいころは、興味が次々と移り変わりましたが、そのたびに図鑑を買ったり、一緒に観察しに行ったりはしていました。

それが娘のためというのもあるのですが、正直私自身の娘との思い出づくりの側面も多くあったのはココだけの話です。

親が本を読む

「子どもに本を読んでほしいなら、まず親が読め」とよく言われますが、本当にそのとおりだと思います。

子どもは親の行動をよく見ているので、親が本を読んでいると、「本は身近なものなのだ」と自然に思うようになりますし、そうなっていたと思います。

わが家のリビングにはいつも本があり、私自身も時間があれば読んでいます。
また、娘が興味を持ちそうな本は、さりげなく手に取りやすい場所に置くようにしていました。

それこそ最近だと、「大学生になったら」的な本を数冊購入して自分で読んで、読み終わったら娘に「これ面白かった」と言って読む読まないに限らず渡しました。

夫婦仲を大切にする

家庭の雰囲気は、子どもの成長に大きな影響を与えます。夫婦仲が良いと(自分が思ってるだけで、妻はどう思ってるか不明ですがw)、子どもは安心して過ごせますし、自己肯定感も育ちやすくなるんじゃないでしょうか。

もちろん意見がぶつかることもありますが、できるだけ冷静に話し合い、子どもの前で必要以上に言い争わないよう気をつけていました。

また、子育ては夫婦のチームプレーでもあるので、お互いの得意なことを活かしながら協力することを大切にしてきました。

家の雰囲気が穏やかだと、子どもものびのびと育つように思います。

というのは、私自身が母子家庭で育ち、父親というのは8歳から知りません。それもあり、父親というのを見てきてないので、父親にこうあって欲しかったという像を自分で作り、それを娘で試してきたのもあります。

父子旅行

娘が小さいころから、二人で旅行する時間を意識的に作ってきました。

親子の時間は思っているより短く、特に思春期になると普段の会話も減りがちです。それこそ、高校や中学校は、一瞬一瞬で過ぎた感じがしています。本当ですw

そこで、旅行に行くと自然と会話が生まれ、普段とは違う経験を共有することで、関係も深まります。

旅行のプランは、基本的に娘の「やりたいこと」を優先しました。美術館巡りをしたり、自然の中で遊んだり。その場で「次はどうする?」と聞いて、一緒に決めることで、自分で考えて決断する力も養われたのではないかと思います。

何より、親子で過ごした時間は、どれもかけがえのない思い出になりました。

さいごに

繰り返しですが、「とんびが鷹を生む」という言葉がありますが、実際のところ、子どもは親の姿や環境によって大きく変わるのではないかと思います。

わが家では、勉強を強制せず、親自身が学び続ける姿を見せ、なるべく夫婦仲は良好に保ち、親子の時間を大切にすることを意識してきました。意識していただけで、本当にそうなっていたかは不明ですがw

娘が私とは大違いで、某国立大学に進学できたのは、もちろん彼女自身の努力が一番の要因です。ただ、その努力を支える環境を作れたことも、少しは影響していると、親バカなので思ったわけです。

ただ最後の最後に、無事某国立大学に娘が進学したことで、この春娘は一人暮らしを始めます。18年間一緒に暮らしてきたので、もうこのことを書くだけで涙がでます。

ですがそこも腹を括り、娘のため、自分のためだと思い、親としてこれからも楽しく生きていこうと誓うわけですよ。でもさみしいのは、仕方がないか、、、