パパインタビュー

【第34回】子どもがいたからこそ、子育てを通して周囲の人の温かさにも気付くことができた。仕事でも相手のことを考え信頼関係を構築していけたら(公務員・大河 卓郎さん)

このインタビューは、「令和3年育児・介護休業法改正特別企画」として、産Q育Qプロジェクトのメンバーが、男性育休取得者から育休の体験談について話を伺う企画です。

第34回 パパインタビュー

  • 取得者:大河 卓郎(おおかわ たくろう)さん(43歳・公務員)
  • インタビュアー:FJQ 樋口

大河さんは、福岡県内にお住まいの公務員。転勤で関西から九州に赴任され、現在は国の行政機関で知的財産関連の仕事をされています。2025年10月から、第二子となる次女の出生から1か月後に2か月の育休を取得されました。


Q:取得のきっかけについて教えて下さい。

前の職場で65歳の先輩と一緒に働いていたのですが、子育てに参加しなかったことが人生最大の後悔だと常日頃から言われており、機会が訪れたら取得したいと考えていました。自分の父親もずっと仕事していたイメージだったので。また、生まれてきてくれた子どもを間近で見ていたかったからというのもあります。

Q:取得してやりたかったことは何ですか?

2歳になる上の子のケアを行い、妻にはできるだけ休んでほしいと思いました。

Q:取得する伝えた際のご家族の反応はいかがでしたか?

私はこれまで転勤が多く、今回も妻は周りに家族がいなかったので喜んでくれました。上の子は幼稚園を転校したばかりだったので、助かるとも。ただ、仕事は大丈夫なのか?とは聞かれました。

Q:会社や上司の反応はいかがでしたか?

職場には理解があって助かりました。特に、課長は立場を本当に理解してくれ、仕事はチームで回せるからフォローする、と前向きに受け止めて応援してくれました。

Q:取得中は家庭で何を担いましたか?ざっくりでいいので、平均的な1日の流れを教えていただけますか?

朝ご飯作りから始まり、娘の朝の支度を行い、幼稚園に9時くらいに送り届け、帰ってきたら掃除、洗濯を行いました。
午後は、オムツやご飯等の買い物をして、15時くらいに幼稚園のお迎え、そして夕ご飯の準備、風呂入れし、寝る前には上の子どもと遊んでいました。毎晩いたので、上の子とのスキンシップは深まりました。
夜泣きがあったので、妻にはお昼の時間はできるだけ寝てもらっていました。

Q:取得した率直な感想を教えて下さい。

一日中家事や育児に追われている状況を体験し、正直なところ、仕事している方が楽でした。妻が本当に大変だったのだなと理解しました。その後は反省し、家事等で些細な小言は言わないようになりました。そして、職場に対しては感謝の気持ちしかありません。

Q:まさに、育休は家事の大変さを思い知る「家庭内留学」ですね。取得後、ライフスタイルで変わったことはありますか?

育児に日常的にかかわる中で、妻の大変さを理解するようになり、以前と比べて飲み会も減らすようになりました。また、子どもがいたからこそ、子育てを通して周囲の人の温かさにも気付くことができました。電車に乗った際など周りの人が本当に優しくしてくれますし。

そうした中で心に余裕が出てきて、本業である企業支援においても、これまで以上に相手の立場や状況を意識しながら向き合い、信頼関係を丁寧に構築していきたいという意識が高くなったような気がします。

Q:これから育休取得する人へアドバイスするとしたら何を言いたいですか?

妻への理解が深まるのでやったほうがいいと言いたいです。制度も良くなってきており収入面は働いている時とあまり変わりないです。子どもが0~1歳の時にずっと一緒に過ごせる時間はないので後悔はしないと思います。

Q:FJQが提唱する「男性育休10か条」を見ての感想をお願いします。

まず、1の「夫婦コミュニケーション」は何を置いても大事ですね。そして、8の「エンジョイ」も良いですね。お姉さんになった長女を間近で見ていると楽しかったですし、上の子が下の子をかわいがる姿等、わずかな変化にも気づきやすくなりました。

あとは10の「人生俯瞰」でしょうか。子どもたちがいるこの世界を少しでも良くしたいと思うようになり、仕事を通して子どもたちにも間接的に貢献できることを考えるようになりました。子どもの成長を間近で見続けたせいか、最近は子どものお遊戯会に参加しても泣いてしまう等、子どもの成長に敏感になっています(笑)。

Q:最後に、現行の育休制度に対する要望やご意見等ございましたらお願いします。

支援制度は十分に整ってきていますので、取得者が増えることを願っています。

 

(編集後記)

日頃、情熱的に仕事に取り組まれているのではないかと察することができるような熱い語り口でインタビューに応じて下さった大河さん。おっしゃっていた、子どもができると涙もろくなる、というのは私もそうで、電車の中で小さな子どもがはしゃいでいるのを見かけるとついつい目で追いかけてしまいます(勘違い注意!)。

子どもは社会との接点であり、子育てを通じて近所づきあいや日頃の何気ない交流など、地域社会とのつながりもかなり増えていきますよね。今後、子育て同様、お仕事でも多くの方と信頼関係を構築されることをお祈りしています(飲み会はほどほどに)!