こんにちは。ファザーリングジャパン九州の樋口です。

ここのところ、全国的にイクボスブームはすごいと前回のコラムで書きましたが、そうこうしているうちに、九州にもイクボスムーブメントに本格的に火がつき始めました!

九州のイクボスを紹介している「九州イクボスドットコム」のロールモデルインタビューには、この1ヶ月で3人ものイクボスが登場し、6名のイクボス企業の実践編が掲載されています。今後も随時更新予定ですので是非ご覧下さい。

 

さて、毎回申し上げていますが、イクボスを組織に浸透させるためには上司が変わるだけではなく、部下からも「部下ヂカラ」で上司を触発していった方がより効果的です。

その部下ヂカラ発揮のキーワードとなる10か条。今回は「冷静」「垣根越え」「ツール導入」について触れたいと思います!

「部下ヂカラ」でボスを変えよう【実践編】その1(樋口一郎)〜部下ヂカラ10か条〜

<これまでの記事>

■その6「冷静」

「部下ヂカラ」でボスを変えよう【実践編】その3(樋口一郎)

ついつい硬直的、批判的な態度で上司に接していないか。冷静かつ客観的に今自分が置かれている立場をボスに説明しよう。

「部下として上司のあり方を考える」ワークショップに以前参加したとき、最も多かったのが、「我が社のダメボスには私の育児の現状を相談する気にもなれない」といった、部下のことを理解しようとしない上司に対する「あきらめ」の声でした。それどころか、変わらない現状にいらだつあまり、「ついつい上司に対して感情的になってしまう」といった声も多く聞かれました。

しかし、上司に硬直的、批判的な態度で接しているばかりでは、働き方の改善を自ら放棄しているに等しいとも言えます。上司の立場になって考えてみると、感情的な部下に対しては手を焼くだけで、生産的な話し合いはなかなかしにくいと思います。

上司がすぐ変わるかどうかは分かりませんが、こうした場合にはできるだけ冷静になり、自身の立場を具体的かつ説得力を持って上司に説明してみませんか。

私も以前、子育てのため、週に1回テレワークをやりたいと上司に訴えかけた際に、「即答はできない。まずはどんなデメリットがあるか考えてみてほしい。」と言われ、週1回職場にいなかった場合を具体的にシミュレーションし、何が問題になるかを箇条書きにしてみることにしました。例えば電話に出られない、面と向かっての打ち合わせができない等。その上で、在宅でも可能な業務を冷静に考えた場合、意外とたくさんあることが分かり、上司に客観的に説明することができ、ついに試行的な実施にこぎつけました。

仕事の不満を上司に感情的にぶつける代わりに、自身の業務量等の現状がどうなのか、どこが問題と考えているのか、逆にどこまでは譲歩可能なのかを具体的に説明できれば、解決にも近づくのではないでしょうか。

■その7「垣根越え」

「部下ヂカラ」でボスを変えよう【実践編】その3(樋口一郎)

同期、同僚等とゆるくつながり、部署を超えて業務改善提案できるようなネットワークを構築しよう。

子育ての時期は、会社でも仕事をどんどん任せられる働き盛りの時期とも重なりがちで、仕事にのめり込むことも多いのではないかと思います。ただし、自分の業務に集中するあまり、限られた世界しか知らない「タコツボ」に落ち込む危険性も大きいと言えます。

そうしたタコツボの中にいると、例えば特定の上司の方法論にばかり影響を受けることが常態化し、自分の中で仕事を進めるための選択肢が限定的になる危険性があります。

そんな時は一歩引いて、職場の同世代の同僚や違う職場の友人等に相談できるようなネットワークを持つことで、新たな気づきにつながるかもしれません。

私も仕事のやり方で行き詰まった場合には、少し違う仕事に当たっている同僚に相談するようにしています。そうすると、一緒に同じ仕事をしている同僚からは生まれなかったアイデアがもらえる場合があります。

また、現在所属しているNPO法人ファザーリング・ジャパンなどは個人事業主から経営者まで「仕事のるつぼ」というべき、あらゆる職種の人間がおり、時に仕事にも役立つ素晴らしいヒントを得ることができます。

メンタル面でも外部にネットワークを持つことは重要です。職場以外の価値観にも触れることで、多様な意見を肯定でき、小さなことで悩むことがなくなります。

■その8「ツール導入」

15218728_1166233346794492_1135271898_n

クラウド利用等、ツール活用で改善できる業務はない か。時々刻々と便利になるツールに目を向けてみよう。

インターネット等の通信手段が日々進歩している現代において、IT等の便利な機能を仕事に活かさない手はありません。

例えば、職場のメールを外部で閲覧できるシステムがありますが、私はこれのおかげで、よっぽどの案件でない限り、取引先等との当座のコミュニケーションは自宅で図ることができ、職場にいない場合の迅速な仕事のリカバリーに一役買っています。

クラウドによる業務効率化は、職場に限定された働き方以外の可能性を大きく広げるものです。クラウド利用は災害時にも強いことが分かっており、職場で利用可能な場合は積極的に活用し、家庭と仕事の両立を図ってみましょう。

次回はついに部下ヂカラ最終回。「自己分析」「職責全う」という部下ヂカラの根幹に関わる重要な2テーマについて説明したいと思います。

執筆:樋口一郎