人生初のボスとなり、あたふた奮闘記。役に立った「イクボス10か条」(樋口一郎)

こんにちは。FJQの樋口です。

2016年から2017年にかけて「「部下ヂカラ」でボスを変えよう」と題してコラムを書いてきましたが、2年前に職場の人事異動で、思いがけず2018年から2年間、「ボス(管理職)」としてとある自治体に転勤することとなりました。

今回はその時のエピソードを綴ってみたいと思います。

 

これまでの部下としての立場から、初めての管理職としての異動は戸惑いの連続で、毎日が試行錯誤の日々でした。

しかも配属された職場は、嘱託職員や非常勤職員を合わせると20名規模の大所帯。部署全員の顔と名前も覚えていない、管理職会議でも議会でも当然知らない方ばかり・・そのような環境下での新天地が始まりました。

ちなみに、その自治体で仰せつかった仕事の中身は、「●●市の商工業発展、ブランド力向上のために地域に眠る資源を発掘し対外発信する」といった、とてもやりがいがあるものだったのですが、これまでのように、「プレイヤー」として自分が自由に企画・実施するのではなく、「マネージャー」として複数のチームによる事業推進を主導しつつ、議会のような公の場で評価を受けるため、しっかりと説明責任も果たさねばならないような立場でした。

 

なんとなく予想はしていたのですが、自分が主体となって業務を進めることに比べて、「他人」に業務を任せ、組織の方向性に合わせてかじ取りをしていくことは、自分のペースでものごとを進めることができないため、非常に忍耐力を要するもので、部下に仕事を「任せる」経験のなかった私は、当初は1日に何度も部下の机に席を運び業務の督促を行い、部下の自主性を重んじず、「全てを」把握しようとする典型的な「ダメボス」であったと思います。

部下も、私の余裕のなさに気づいてなのか、最初はなかなかコミュニケーションもぎこちなく、業務をうまく進めることができない場面がありました。

そこで、今更ながら「イクボス10か条」を見直し、可能なところから手をつけることとしました。

人生初のボスとなり、あたふた奮闘記。役に立った「イクボス10か条」(樋口一郎)(イラスト:東京新聞)

 

役に立ったイクボス10か条(その1)

<業務改善>

「育休取得者などが出ても、組織内の業務が滞りなく進むために、組織内の情報共有作り、チームワークの醸成、モバイルやクラウド化など、可能な手段を講じていること。」

●●市においては、個々人の能力は非常に高く、イベントの準備なども班でまとまって能率的に行っている反面、セクションごとの情報の共有やスケジュールの見える化が進んでいないために、仕事の段取りにムリ、ムダ、ムラが見つかることがありました。

そこで、各部署の業務を「薄く広く」把握できる立場として、先回りして市全体の部署にまたがる重要な案件については他の部署へ情報共有したり、エクセルで課内全員のスケジュールを把握できるようにして特定の職員に業務が集中しないように働きかけたりしました。

また、スケジュールが共有できていても、業務の優先順位付けができていないような場合には、何に率先して取り組むべきか、担当の職員とマンツーマンでの話し合いを心掛けました。

その結果、少しずつ個々人の業務の見える化が進展し、特定の時期に業務が立て込むことが減っていきました。

 

役に立ったイクボス10か条(その2)

<組織浸透>

「管轄している組織全体に、ライフを軽視せず積極的に時間を割くことを推奨し広めていること。」

●●市では、土日や祝日にイベント関連の業務で出勤になることも多く、子育て世代の職員を含め、ワークライフバランスを確保するのが課題になっていました。

そこで、上記のスケジュール表を使うなどして、部下に対して常に「業務のない時には休みを積極的に取得し、可能な限り1週間前くらいからスケジュール表に入力しておくこと。そうすれば他の職員にも把握できるため、役割分担が無理なく可能になる」旨を徹底して発信し続けました。

なかなか休暇取得に積極的でなかった職員も、「課長が言うなら」と休暇取得に前向きになり、予定を立ててくれるようになりました。その結果、「●日までにこれは終わらせておく」といった仕事の前倒しも副次的に進むようになったと思います。

 

次回のコラムではボスになった立場で、この他にも気を付けたことを書きたいと思います!

(執筆:樋口一郎