馬場義之コラム

「依存と自立のあいだで」 ~ 長男の巣立ち、5日間の記録 ~

ファザーリング・ジャパン九州理事の馬場です。

春は、人生の節目が重なる季節。
卒業、入学、就職
それぞれの門出が、静かに日常を揺らす。
わが家でも、この春、長男が大阪へと巣立った。

1日目

門出の写真は、やっぱり玄関前だ。
子どもたちのスリーショットも、
これでしばらく見納めになる。

いよいよ、長男が巣立つ。

とはいえ今回は、大阪まで一緒に行く。
だからだろうか、まだどこか実感がないまま、
引っ越し準備に追われていた。

長男は初飛行機にワクワク
その瞳は希望にいっぱいだったね。

大阪に着くなり川の字で爆睡(笑)

2日目

大阪での生活が始まった。
必要なものの買い出しなどバタバタ
次々と運ばれてくる荷物

荷物の中にWi-Fiルータを発見
長男はWi-Fi設定に挑戦するという。
普段ならすぐ聞いてくるところを、今回は違った。
マニュアルを片手に、ぶつぶつ言いながら
格闘すること約3時間。
ついに、自力で設定完了。

「できた」という事実以上に、
“自分でやりきった”その姿が、
何より頼もしかった。

3日目

「一人で動きたい」と言って、
自転車を購入して、買い物に行く長男。
正直、もう少し一緒に新生活の買い物をしたかった。
でも、よく考えたら――親父と丸2日は、きついか(笑)

夜は長男がパスタを作るという。
少しずつ、「してもらう側」から「できる側」へ。
その移ろいは劇的ではないけれど、
親にとっては見逃せない確かな成長の証かな

4日目

「もう買い物はついてこなくていい」と言われる。
少し寂しいかな。
でも、それが普通。

親子で観光を提案すると
長男が選んだ場所は
大阪コリアタウン。

気づけば、先頭を歩いているのは長男だった。
昔は、私の後ろをついてきていたのに。

遠回りをしても、あえて何も言わない。
“見守る”という役割に、静かに切り替える。

ふとカメラを向けると、自然に手を上げる長男。
あの頃、正面の一枚を撮るのに苦労していたのが嘘みたいだ。

最終日

「なんか作るよ」と言って、スーパーへ走る長男。
この数日で、人はこんなにも変わるのかと思う。

巣立ちは、終わりじゃない。
むしろ、ここからがスタートだ。

帰り道、ひとりになる。
行きは二人、帰りは一人。
でも、不思議と清々しい。

久留米に戻り、長男へLINEを送る。
すると、スタンプに添えてこれまでになかった
一言が添えられて返ってきた。
小さな温かさが、胸に残る。
その変化が、なんだかうれしかった。

親は、手を離す。
子は、自分の足で立つ。

そのあいだにあるのが、「依存」と「自立」。

この5日間は、
その境目を、確かに一緒に歩いた時間だった。

巣立ちは、終わりではない。
むしろ、親子関係の新しいスタートなのだ。

調理師を目指す長男
いつか二人で親子料理教室を主催することが
新たな夢となりました。