杉山拓人コラム

2014年に出会った絵本たち

こんにちは、杉山です。

私の中で、今最も大きな子供とのコミュニケーションツールは絵本だと思っています。寝る前や朝、私がいないときはカミさんが。絵本を何も読まない日はありません。カミさんが絵本好きな家庭に育ち、昔読んだものもしっかり覚えているのですが、私の方はあまり記憶に残っておらず、かえって子供と一緒に新たな出会いとして楽しんでいます。

カミさんが本屋でちょくちょく買ってきたり、童話館の配本サービス「ぶっくくらぶ」に入っていることで定期的に絵本が増える環境なのもあってか、子供たちは絵本大好きです。4歳の長男は気に入った絵本のストーリーを何度も一人芝居で披露してくれますし、現在1歳の双子には長男のときほど読んであげられていませんでしたが、最近すごく興味を持ってくれています。

近頃のヒットはまつおか たつひで「ぴょーん」。長男も好きだった絵本ですが、特に双子に大はまりして、1日に何回も読んでと要求されます。自分がぴょーんしたり、子供たちをぴょーんさせたり。双子たちが真似してくれるのがかわいくうれしいです。

sugiyama

そんな我が家ですが、2014年に出会い、気に入った作品を10冊ご紹介します。新旧ごちゃ混ぜなラインナップになりますが、ご了承下さい。思いついたところからで順不同です。今年もたくさんの出会い・発見があることを楽しみにしています。

◆宗正美子 原案/いもとようこ 文・絵「しゅくだい」
あかちゃんがうまれてからというものママが構ってくれないお兄ちゃんに出たしゅくだいとは。たまたま手に取った作品ですが、あかちゃんが双子!あまりに我が家にぴったりな本でした。

◆五味太郎 作・絵「ふたりではんぶん」
これも双子のお話。何でも仲良く半分するにはどうしたらいい?ご飯やおもちゃの奪い合いが勃発するので、考えるヒントになってほしいものです。最近は譲り合いも発生してきています。

◆ヘルシング/オットー「かぼちゃひこうせん ぷっくらこ」
仲良しおおくまこぐまが植えた種から成った実はばけかぼちゃ。くまたちがユーモラスでかわいいです。リズム感もまたたのし。

◆ジョン・ヴァーノン・ロード ぶん/え 「ジャイアント・ジャム・サンド」
ハチの大群に悩まされる町の人達が取った奇策。ユーモラスな絵とアイデアが楽しい!

◆佐々木マキ さく「へろへろおじさん」
こどものとも2月号より。どうしようもなくついてないおじさんの話。泣けました。シュールで少し不思議な世界を書かれる佐々木マキ先生、ムッシュ・ムニエルが好きです。

◆加古里子 さく/え「だるまちゃんとにおうちゃん」
これもこどものとも7月号です。だるまちゃんとにおうちゃんの昔遊び。最後にとんとん相撲の付録つきです。

◆齋藤孝・文 工藤ノリコ・絵「寿限無」
お馴染みの落語根多、寿限無 寿限無 五劫のすりきれ……。適当なリズムでも口に出して読むと楽しめます。長男は全部覚えてしまいました。

◆いわいとしお「うみの100かいだてのいえ」
人気の100かいだてシリーズ第3弾。海の生き物たちが一つに集まるページにはぞわっと来るカタルシスを感じました。

◆松谷みよ子 上野紀子 え「ぼうしをとってちょうだいな」
ぼうしをとってもらうためにあの手この手を試みる。オチもこうきたか、という展開で、読みながら再現してあげると間違いなくウケます。

◆馬場のぼる さく「きつね森の山男」
11ぴきのねこシリーズの馬場のぼる先生、大根作りが得意な山男のユーモラスなお話。食べ物の力は生命の力、争いを無くすことができる力、と読後に感じました。

因みに2013年のラインナップは以下の通りです。
・アーノルド・ローベル「ふたりはともだち」
・かこさとし「どろぼうがっこう」
・やまわきゆりこ「くまさん くまさん」
・J&A アルバーグ「ゆかいなゆうびんやさんのクリスマス」
・佐野洋子「100万回生きたねこ」
・エウゲーニー・M・ラチョフ「てぶくろ」
・いわむらかずお「14ひきのあさごはん」
・せなけいこ「どろどろ」
・リチャード・スキャリー「スキャリーおじさんのどうぶつえほん」
・五味太郎「言葉図鑑」

執筆:杉山拓人