パパインタビュー

【第8回】体調不良の妻からのリクエストで3カ月取得。多くの母親が心身バランスを崩すことに共感(飯塚市役所・藤嶋祐也さん)

このインタビューは、「令和3年育児・介護休業法改正特別企画」として、産Q育Qプロジェクトのメンバーが、男性育休取得者から育休の体験談について話を伺う企画です。

第8回 パパインタビュー

  • 取得者:藤嶋 祐也(ふじしま ゆうや)さん(勤務先:飯塚市役所
  • インタビュアー:FJQ 樋口

藤嶋さんは、飯塚市役所に勤務されており、本インタビューで初となる公務員の取得者です。現在33歳で、現在は、まちづくり推進課で地域の自治会の運営に関するお仕事をされています。2020年の10月から長男の誕生を機に、3か月の育休を取得されました。

Q:取得のきっかけは?

長男の出産後、妻が実家から戻ってきた後、心身ともに不調になり、妻からのリクエストもあり、取得を決めました。

Q:それは大変でしたね。産後は母体に大きな負担がかかりますもんね。取得時期は産後すぐからということで、職場へも急遽説明された感じですか?

はい。急な相談になりましたが、事情を説明し理解してもらいました。所属は市営のオートレース場で、人数が少ない部署だったので、引継ぎは入念に行いました。育休期間中も(育児に支障のない範囲で)何かあれば職場から電話をもらうなどして柔軟に対応できたので、心理的には楽でした。

Q:取得後、奥様の状況は如何でしたか?

妻の体調は元に戻り、結局、産後2か月で職場復帰したんです。妻にとっては、仕事と育児のバランスが取れていた方が良かったようです。保育園にも5カ月から通い始めました。

Q:その気持ち、よく分かります。育児に全力投入は大変消耗するからですね。ところで、収入面はどうでしたか?

3カ月間のうち、最初の30日は有休を取得したので、実質は40日間程度育休ということで、特段減ったという感触はありませんでした。

Q:取得した率直な感想は?

育児は思っていた以上に大変だということが分かりました。3時間おきのミルク、夜中の対応、睡眠不足・・・etc.多くの母親が育児鬱になる気持ちがよく分かりました。その気持ちが分かったので取って良かったとも言えます。

Q:取得したことで変わったことはありますか?

繰り返しですが、育児がここまで大変と思わなかったので、早めに帰ろうという意識は強く働いています。そのためのルーティン業務の効率化等も行っています。

Q:最後に、これから取得する人アドバイスをお願いします!

短期でも良いので、期間限定のこのような体験をお勧めします。

 

(編集後記)

 藤嶋さんには職場の昼休みに、にこやかに対応頂きありがとうございました。奥様も現在は回復されているということで何よりです。今回、産後は育児、家事だけではなく、妻の心身のケアも重要な課題だと改めて気づかされました。そうした際に、藤嶋さんのように、柔軟に育休取得に動ける方がたくさん増えてくると、家庭のリスクが大きく減ってくると思います。人生の中で、仕事の期間はサラリーマンでも40年近くですが、育児期はその中のわずかな期間。後悔なく過ごして頂ける方が増えることを祈っています。