パパインタビュー

【第18回】1人で育児をする寂しさを味わう。育児は自分が主役(長崎県内高校教員・長池将希さん)

このインタビューは、「令和3年育児・介護休業法改正特別企画」として、産Q育Qプロジェクトのメンバーが、男性育休取得者から育休の体験談について話を伺う企画です。

第18回 パパインタビュー

  • 取得者:長池 将希(ながいけ まさき)さん(31歳)(勤務先:長崎県内高校教員)
  • インタビュアー:FJQ 樋口

長池さんは、本インタビューで初の長崎県在住者で、県内の高校で英語を教えておられます。長女の誕生直後に、奥様が育休を取得されましたが、バトンタッチする形で1歳3か月の時から(時期的には昨年の4月から)1年間の育休取得中です。

Q:取得の目的は何でしたか?

もともと、育休自体に興味があり、自分が主で育児や家事全般をやりたかったので。

Q:取得はもともと予定されていましたか?職場に根回し等を行いましたか?

はい。管理職には1年ほど前から伝えてはいましたので、スムーズに取得できました。また、職場の同僚にも約1か月前に伝えたところ、女性陣からは反応が良かったです。

Q:取得中は主に何を担いましたか?育休中の標準的な1日の流れを教えて下さい。

6:00 起床、朝ご飯づくり、妻の弁当づくり
8:00 長女の朝ご飯
9:00 長女と遊び、買い物、家事
12:00 昼食、昼寝
16:00 晩ご飯、片付け、遊び
21:00 就寝

※合間に地元の子育て支援センター通いや散歩

Q:取得して良かったこと、大変だったことは?

良かったのは、育児の大変さが身に染みて分かったことです。同時に1人で育児をする寂しさも分かりました。これまで、仕事帰りに何気なくコンビニに寄ったりしていたのですが、職場復帰したら直帰しようと思いました(苦笑)。

大変だったのは、出かける準備が大変なことと、1人での育児は責任重大でいつもヒヤヒヤすることです。育休前に妻が、一通り家事育児のトレーニングをさせてくれたのが役に立ちました。

あと、育休中に妻と検診などに行くと、係員の方から話しかけられるのは主に妻の方ばかりで、私がおまけのように扱われるのがストレスではありました(苦笑)。

Q:ああ・・・男性育休あるあるですね。。ところで、収入面はどうですか?

娘が1歳2か月を超えてからの取得でしたので給付金はなく、収入はゼロで、妻の扶養に入っています。ただ、想定はしていたので何とかなっています。

Q:取得したことで今後、仕事スタイルへの影響はありそうですか?

子供の保育園への送り迎えが前提となるので、ダラダラできないと思います。余計な仕事を増やさないように仕事面でも効率化に取り組まねばならないと思います。

Q:これから取得する人へアドバイスするとしたら?

育休取得後の生活が想像できないかもしれませんが、取ろうかと少しでも悩んでいる人には取得に踏み切るのをお勧めします。私は1年間取得しましたが、やはり、職場から1年離れるのは怖いなという思いはありました。肉親からも1年間も離れて大丈夫かと言われもしましたが、今は貴重な経験だったと言えます。何より子どもがとても私になついてくれました。

また、娘が生まれた直後、私は残業で帰りが遅かったこともあったのですが、今思えば(そのライフスタイルは)異常だったと思います。育児は自分が主役。職場で周囲が守ってくれるかは分からないので、自分で主張することが重要だと思います。

Q:その他、育休制度へのご意見等お願いします。

私は職場で第1号でしたが、育休が取りやすい職場が増えていってほしいと思います。

 

(編集後記)

期せずして前回の大塚さんから連続の教員の取得者の方へのインタビューとなった今回。優しそうな語り口の中にも芯を感じさせる長池さんのインタビュー中、オンライン画面越しに長女のさきちゃんがパパの周りを離れないのが印象的でした。教員の働き方改革は、よくニュース等でも話題になりますが、やはり授業以外の事務作業が多いそうで、4月の復職以降のワークライフバランスの充実を応援しています!