パパインタビュー

【第24回】共働きの妻が職場復帰する際、保育園の園長から「あなたも取ってみないか」と言われ取得を決意。育休取得は今後のキャリアのマイナスには決してならない(社会福祉法人宮﨑福祉会・長谷忠史さん)

このインタビューは、「令和3年育児・介護休業法改正特別企画」として、産Q育Qプロジェクトのメンバーが、男性育休取得者から育休の体験談について話を伺う企画です。

第24回 パパインタビュー

長谷さんは、本インタビューでは初めてとなる宮崎県のパパで、これまた初めての職業となる保育士のパパで、現在、宮崎市内の保育園にお勤めです。約10年前、3姉妹の一番下の娘さんが産まれた際に、1カ月の育休を取得されました。

Q:取得の経緯は?

子どもが1歳になる頃、共働きの妻が職場復帰する際、当時の保育園の園長から「あなたも取ってみないか」と言われたことが直接のきっかけです。まだ当時、男性育休は珍しいことで、法人でも初めての取得者でしたが、妻の職場復帰支援にもなりますし、それなら取ってみようと取得することにしました。

Q:取りたいと伝えた際の奥様の反応はいかがでしたか?

保育士という仕事柄、特段心配されることはありませんでした。

Q:取得中は主に何を担いましたか?

料理、洗濯と家事全般を担いました。料理は好きだったので苦にはならなかったです。

Q:育休中の標準的な1日の流れを教えて下さい。

仕事をしている時は平日に外に出る機会もないため、近くにある姉妹園に遊びに連れて行ったり、モール等に出かけたりすることが多かったです。外出した後は昼寝し、ご飯を食べて寝るといった流れでした。

Q:取得して良かったこと、大変だったことは?

結果的に1か月は短かったですが、改めて育児の大変さが分かり、子どもが起きている間は気が抜けない!という気持ちになったのが良かったことです。

大変だったことは、(職業柄)育児には慣れているつもりでしたが、子どもと一緒に昼寝をしている時に自分も寝すぎてドキッとしたようなことはありました。

Q:収入面はどうでした? 

1か月なので大して影響はなかったですが、賞与に影響することは知っておけば良かったです。

Q:取得したことで仕事スタイルへの影響はありましたか?

特に影響があったわけではないですが、残業しないように工夫をしています。

Q:これから取得する人へアドバイスするとしたら?

育休取得は今後のキャリアのマイナスには決してならないので是非取ってほしいと思います。また、3日取って大変だ!と感じる方もいるかと思いますが、大変さの向こうに育児の楽しさがあるのでは、と思います。ですので、長く取れるなら取ることをお勧めします。また、お金のことなどは事前に確認しておいた方が良いと思います。

Q:その他、育休制度等へのご要望等あればお願いします。

給与面での心配がなくなるよう、手取りが減らなくなるような制度になると良いなと思います。

(編集後記)

長谷さんが育休を取得されたお子さんが現在小5ということで、我が家と一緒で勝手に親近感を覚えたインタビューでした。育休取得当時は保育士20名中、男性は1名という保育園へお勤めだった長谷さん。男性少数の職場で育休を想定するのも難しかったのではないかと思います。

当時、背中を押して下さった園長先生は、まさにイクボスだったのではないでしょうか。本人の意思に加え、やはり育児を後押しする職場環境が大事だなと改めて感じたインタビューでしたし、そういった職場は、きっとお互いをカバーし合える柔軟で変化に強い職場になると思います。