パパインタビュー

【第33回】社内初の男性育休で深まった家族の絆。現場の理解と早めの相談が「産後パパ育休」を叶える(株式会社宇都組・宮里雄馬さん)

育休取得者プロフィール
  • 取得者:宮里 雄馬さん
  • 家族構成:本人(35歳)・妻・長女(4歳)・次女(1歳)※インタビュー当時
  • 育休取得のタイミング・期間:
    ①長女 産後すぐ5日間
    ②次女 産後すぐ4週間(産後パパ育休)
    ③次女 0歳3カ月頃より約2カ月
会社DATE
  • 社名:株式会社宇都組
  • 所在地:鹿児島県薩摩川内市大小路町80番8号
  • ホームページ:https://utogumi.co.jp/

Q:まずは、ご家族構成を教えてください。

妻、長女(4歳)、次女(1歳)の4人家族です。

Q:宮里さんのお仕事について教えてください。

私は建築大工として、新築住宅や保育園、神社仏閣などの建築物を造っています。
会社全体では30人程度が在籍し、そのうち、自分と同じ建築大工は6人です。
現場ごとに手分けをしながら仕事をしています。

Q:育休は、どのタイミングで、どのくらい取得されましたか。

1人目のときは、出産後すぐに5日間取得しました。

2人目のときは、2回に分け、計3カ月程度の期間です。
1回目は産後すぐの時期に「産後パパ育休」を4週間、その後、少し期間を空けて4月から5月にかけて2カ月程度取得しました。

Q:育休を取ろうと思ったのは、どんなきっかけからだったのでしょうか。

最初は、男性の育休制度について詳しく知りませんでした。
妻から育休を取れないかと相談され、自分も育児に関わる時間を持ちたいと思っていたので、会社に申し出ました。
結果的に、私が会社で第一号の男性育休取得者となりました。

Q:2人目では、育休期間を長く取られています。その理由を教えてください。

1人目の頃は里帰り出産で、しかもコロナ禍という状況もあり、残念ながら自分が思っていたほど育児に関われた実感はありませんでした。
また、妻は、寝不足や慣れない育児での疲れなどから、度々体調を崩していました。
2人見るのは更に大変だろうと感じたため、2人目の育休を長めに取りました。
沐浴指導でお世話になった助産師さんからは「最低でも3カ月は育休を取ったほうがいいですよ」とご助言いただき、その言葉も後押しになりました。

Q:会社には、どのように相談しましたか。

比較的長い期間の取得になるので、早めに相談し、会社の予定や現場の状況を踏まえ、取得の時期について話し合いました。
普段から仕事以外の話も含めてよくコミュニケーションを取っている職場なので、相談はしやすかったです。
休憩中に雑談するなど、気軽に仕事の話以外もできる関係性があったことは、大きかったと感じます。

Q:取得の時期については、ご家族とも話し合われましたか。

はい、妻とは会社に相談する前から話していました。
次女の生まれる10月末はちょうど会社の繁忙期にあたる頃だったので、出産予定日に向けて、育児の面では妻と、仕事の面では上長や同僚と話しながら決めていった感じです。

Q:育休中、会社との関わり方は?

完全に連絡が途絶えるというようなこともなく、自分から近況報告をしたり、会社から「最近どう?」と声をかけてもらったりもしていました。
育休明けの予定についても事前に共有してもらえたので、復帰後のイメージもわきやすかったです。

Q:育休中は、どのように過ごしていましたか。

2人目のときは里帰りはせず、夫婦で育児をする選択をしました。
日中は私が長女を外に連れ出し、少しでも妻が家で休める時間をつくるよう心がけました。
夕食後は、妻が長女を寝かしつけている間に、私が次女をおんぶしながら寝かしつけをし、そのまま家事をしていました。
夜中は交替し、私が長女を、妻が次女を見るという流れが自然にできていました。

Q:育休を取って、よかったことや大変だったことを教えてください。

産後すぐに取得したことで、妻の体の回復の助けに少しはなれたと思います。
また、長い期間取得したことで、子どもたちとの時間をたくさん確保でき、距離が一気に縮まった感覚がありました。
大変だったことは、育児のすべて!予想外の出来事も、日常茶飯事でした。

Q:育休を経て、復帰前後で感じたことはありましたか。

仕事復帰に伴い、今までと環境が変わることで、家族が順応だろうかという不安がありました。
一方で、仕事復帰そのものに対する不安や気構えはあまりなく、現場に戻れることは楽しみでもありました。

Q:最後に、これから育休を考えている方へ、メッセージをお願いします。

繰り返しにはなりますが、早めに会社に相談をし、どのタイミングで育休に入るかなどの話をすることだと思います。
私の育休取得時はちょうど法改正のあった時期だったため、上司も新しい制度について調べてくださり、スムーズに育休を取ることができました。
子どもと過ごす時間を通じて、育児への理解や家族の絆が更に深まると思いますので、慣れないことで大変ですが、しっかり育児に参画してほしいです。

 

取締役建築部長 松本 将幸 様より

育休取得の相談を受けたとき、戦力が一人抜けるということで、建築大工という職種がら誰でも代替できる仕事ではないので配置等含めて苦慮したところです。

一方で、ここ数年は働き方改革の流れもあり、従業員一人ひとりの要望にどう向き合っていくかは、会社として避けて通れない課題だと感じています。
育休制度においては、「取るか取らないか」ではなく、取得を前提として「どう対応するか」を考える段階に来ているのだと思います。

出産については、ある程度予定がわかるので、現場の状況を見ながら、本人とも話をし、時期を調整し、取得してもらうことができました。
各現場において、数カ月~短期間のものなど、さまざまな工期があるため、工程表にもとづいて、仕事の割りふりを調整していくことで、対応できる部分もあると感じています。

今後については、一度にまとめて長期間取得するだけでなく、短期間に分けて取得する方法も織り交ぜながら仕事や家庭の状況をふまえて考慮していくことが大切なのかなと感じています。

※本インタビューは「薩摩川内市 共働き・共育て応援事業」で実施したものです。この記事の【PDF版】はこちら