このインタビューは、「令和3年育児・介護休業法改正特別企画」として、産Q育Qプロジェクトのメンバーが、男性育休取得者から育休の体験談について話を伺う企画です。
第11回 パパインタビュー
- 取得者:亀口 豪 (かめぐち ごう)さん(勤務先:飯塚市役所)
- インタビュアー:FJQ 樋口
亀口さんは、第8回インタビューの藤嶋さんと同じく飯塚市役所勤務で、現在は福祉部保育課で保育園の入所に係る事務などを担当されています。現在33歳で、2020年10月に長女の生後1カ月から約4週間の育休を取得されました。
Q:取得の主な目的は?
朝と夜だけでなく、日中も、生まれてきた子の育児に専念したかったからです。
Q:タイミング的に生後1カ月からというのは?
妻が里帰りから戻ってきてからのタイミングです。家事や子供の世話が大変になるのでその時期にしました。
Q:取得にあたって、職場や上司の反応はどうでしたか?
生まれる前から「育休を取ろうと思う」ということは、上司にも同僚にもずっと言い続けてきました。それに、上司も「ぜひ取得したほうが良い」と言ってくれ、心理的にも取得はしやすかったです。日常的にも上司から「昔、風呂入れはこういう風にやっていた」等のエピソードを聞いており、取得する前からイメージができていました。
Q:日常会話で育児話とは、良い上司ですね!取得中は奥様との役割分担等、具体的には何をされていましたか?
明確に分けてはいませんでしたが、炊事、洗濯、掃除、買い物等は主に行っていました。また、たまにですが、まちづくりの仕事を行っていたので、(業務という感覚ではなく)地域の方と接したりして気分転換を図ったりもしていました。
Q:取得した率直な感想は?
こんなことを言うと語弊がありますが、幼児は意思も分からないし、言うことを聞いてくれないのに対し、職場では(相手に)話も通じるし、言うことも聞いてくれるので、仕事のほうが100倍楽です(笑)。1日の中で1時間おきにオムツを替える必要があるとか、体験してみるとハードです・・・でも、育児の大変さが分かったので取得して良かったと思います。また、職場のサポートのおかげで取得でき、上司や同僚の方々には感謝しかありません。
Q:収入面はどうでした?
4週間ということで、若干下がるが、あまり変わらなかったと思います。
Q:取得したことで変わったこと、仕事内容、仕事スタイルへの影響は?
母親の偉大さが身に染みて分かりましたね。妻が仕事に復帰してからは、勤務後の育児はとてもきついと分かったので、極力残業しないようにしています。早く帰って育児をするということが、残業するということよりも重要であるという考え方になりました。
残業ができないということは、当たり前ですが仕事を時間内に終わらせないといけないです。自然と、時間内に終わらせるために効率化や無駄な作業にはNOというスキルを身につけねばと思っています。元々は残業も厭わないタイプだったのですが、今の部署では、周りの協力のおかげで残業しないスタイルに切り替えて仕事ができているので、とても感謝してます。
また、特に共働き世帯だと、母親のみに育児を任せると、母が仕事する→疲れる→帰宅後、ワンオペ育児→さらに疲れる、という負のサイクルに入り、子供への接し方にも影響があると思うので、必ず二人で育児する必要があると思います。妻の身体がとても大事なので。
実際に、前の部署ではフレックス制度を活用し、早出早帰りで子供の風呂入れを担当していました。
Q:最後に、これから取得する人アドバイスするとしたら?
取得する人も重要ですが、子育てが落ち着いた世代が(一時的に)業務量を増やして子育て世代に育休を取得させるような相互サポートの工夫が必要と思います。
そうすれば、育休を取った世代は子育てが落ち着いたら、その下の世代が育休を取りやすいように働き方を改善すると思うので。自分はそうしようと思っています。
私が副業でインタビューを行っていることもあり、いつも平日夜間か土日にお願いをしているのですが、亀口さんは週末に長女ちゃんを抱っこし(隣に奥様もいたかも・・)明るくインタビューに応じて下さり感謝です。余談ですが、4キロの赤ん坊を夜な夜な抱っこされていたため、市役所の健康診断で筋肉量が増えており、褒められたというエピソードを微笑ましく伺いました。33歳の若さで、ご自身が上司になった時のビジョンも語って頂き大変印象的でした。是非、飯塚市役所を誰もがライフステージに応じて活躍できる職場にして下さい!