パパインタビュー

【第4回】育児は24時間勤務!社長の後押しもあり育休取得。家事の大変さに気づき、結果、家族の絆も深まる(株式会社筑水キャニコム・福田 幸治郎さん)

このインタビューは、「令和3年育児・介護休業法改正特別企画」として、産Q育Qプロジェクトのメンバーが、男性育休取得者から育休の体験談について話を伺う企画です。

第4回 パパインタビュー

福田さんは、現在33歳。「草刈機まさお」など、ユニークなネーミングで有名な福岡県うきは市の産業用機械等メーカー、筑水キャニコムの東京事務所で、海外営業を担当されています。コロナの渡航制限が緩和され、今後は海外出張も多く予定されているそうですが、昨年2021年6月に長男の育休を1週間取得されました。

【第4回】育児は24時間勤務!社長の後押しもあり育休取得。家事の大変さに気づき、結果、家族の絆も深まる(株式会社筑水キャニコム・福田 幸治郎さん)

Q:取得のきっかけ、目的は?

実は、私が社内で初めての男性育休取得者だったのですが、当社の包行(かねゆき)社長に、「今後男性の育休取得を社内で広めていきたい」と言われ、推薦頂いたことがきっかけです。自分の中でも、長女に次ぐ2人目の子だったので、上の子の幼稚園の送り迎え等で大変な妻のサポートをしたいという気持ちがあり、前向きに取得しました。

Q:社長の存在は大きいですね!上司や同僚の反応はどうでしたか?

社長の推薦があったのも大きかったですが、当社の役員や上司はもちろんのこと、担当地域である米国子会社のキャニコムUSAスタッフ一同に確認を行った際に、皆「問題ないので取得してほしい」という反応だったことが大きく、安心して取得できました。

Q:インターナショナルな賛同、すばらしいですね。取得期間中は、主にどんな役割を担われましたか?

家事全般を担当しました。食事、掃除、洗濯、子供の風呂入れ等です。せっかく取得するからには、家庭内の役割は全てやってみたいという思いがありました。

Q:取得した率直な感想は如何でしたか?

もうとにかく、家事全てを行うのはかなり大変だということが分かりました・・・。それに加え、子供が生後1カ月だったため、夜泣きで2時間おきに起きるので、寝かしつけも大変でした。育児は24時間勤務だと思い知りました。そして、1人目の子の時は、妻はこんなに大変だったんだと気づかされました。

そうなんですよね。「育児は24時間勤務」、名言ですね!

はい。自分のことは二の次で、こんなに子供にかかりきりになるんだと分かりました。また、育休中は1日3食を作っていましたが、6歳の長女から「ママの料理の方が美味しい」と言われ、地味に落ち込むこともありました(笑)。

Q:長女ちゃんも、パパの料理があって、ママの料理のすごさが分かったという・・奥様の反応はどうでしたか?

単純に喜んでくれました。ちょうど私が取得したタイミングが、妻の里帰り直後でしたので、何でも自分でやらないといけない環境が緩和された事が大きかったと思います。

Q:取得したことで生活や仕事面で変わったことは?

主に家事を担ったのは1週間でしたが、本当に休める時がなく、その大変さが分かってからは、週末に料理や風呂掃除、草むしり、ゴミ出し等の家事を行うなど、可能な範囲で継続的に行うようになりました。その結果、妻と家事に関して会話が生まれる等、これまで想像もしなかったような変化が起きています。

仕事面では、家庭とのバランスを意識することでメリハリが出来、今まで以上に仕事に集中出来るようになりました。

Q:「名もなき家事」(※)は、ほとんど妻が行っているというような指摘もありますもんね。奥様とのコミュニケーション素晴らしいですね。最後に、これから取得する人アドバイスするとしたら?

もちろん会社によって取りやすさに違いはあると思いますが、「できるならやった方がいい」と言いたいです。仕事はもちろん重要ですが、家族のために行うものであり、家族ありきで生活しないといけないですね。

(※)参考:妻が負担に感じる「名もなき家事」の正体(プレジデント社)

 

(編集後記)

これまでのインタビューで初の地場製造業社員である福田さん。前回の大塚さんもそうでしたが、社長からの推薦があったということで、男性の育児参加について、九州の経営者マインドも着実に変化してきているのではないかと感じました。

私(樋口)も取得中に感じたことですが、育児とともに家事をしている間にあっという間に1日が終わるんですよね・・・。これから海外出張が始まり、いろいろワーク&ライフで大変なことも多いと思いますが、家庭の時間を充実させ、仕事でも大いにご活躍されることをお祈りしております!